夢考房 -YUMEKOBO- 金沢工業大学

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夢考房プロジェクト それぞれの夢のカタチ
人工衛星開発
2024年度 大会結果?活動報告

第32回衛星設計コンテスト 一次審査会
大会名 第32回衛星設計コンテスト 一次審査会
日 程 2024年8月30日(金)
場 所 解析書による書類審査
結 果 アイデアの部:一次審査落選

「第32回衛星コンテスト」のアイデアの部に作品を提出しました。
本プロジェクトは今回、月や宇宙空間における持続可能なエネルギーを供給する新しい(エネルギー)発電システムとして太陽風プラズマに着目しました。
アルテミス計画(月で持続的な人類活動の構築を目指す計画)において、月軌道ステーション「Gateway」では,太陽光パネルが用いられる予定ですが、想定される軌道では、月の影に入り、発電が行えない領域が想定されています。そこで、太陽光ではなく、太陽風プラズマが迂回する性質を利用した新たな発電システムのための実証機を提案しました。


アイデアの部には計20のアイデアが提出され、書類選考が行われましたが、選考の結果、一次審査で落選してしまい最終審査会への出場権を逃す結果となりました。審査委員からのコメントには、「人工衛星の発電に関する弱点を太陽風プラズマによって解決しようという発想は興味深い」といった評価があった一方で、提案する発電システムで発電は可能か、衛星にどのように実装するのかなど、宇宙開発において実現可能性の観点から、より具体化していくコメントを頂くことができました。
頂いたコメントや落選したアイデアの中でも上位20%以内に位置していたことからも、太陽風プラズマを利用した新しいエネルギー発電システムの実証は、将来の宇宙開発にとって有益であるためと考えています。今後は審査委員からのフィードバックを基に、アイデアを改善していき、来年度の衛星設計コンテストで再挑戦したいと考えています。
また、人工衛星開発プロジェクトでは、小型模擬人工衛星のカンサットの製作も行っており、宇宙開発に必要な知識?技術の修得に挑戦します。

大会公式HPのURL:http://www.satcon.jp/


2023年度 大会結果?活動報告

第31回衛星設計コンテスト 最終審査会
大会名 第31回衛星設計コンテスト 最終審査会
日 程 2023年11月25日(土)
場 所 一橋講堂〔東京都〕
結 果 作品名:氷床突破装置「bagger」
日本天文学会賞受賞

11月25日(土)に一橋講堂で開催された「第31回衛星設計コンテスト 最終審査会」のアイデアの部に出場しました。
衛星設計コンテストは、大学生や高校生を対象に、宇宙空間を利用するアイデアを提案するものです。本コンテストは、設計の部、アイデアの部、ジュニアの部の3つの部門があり、アイデアの部では、自由にテーマを設定し惑星探査など、宇宙開発の方法について広く提案を行います。本年度、アイデアの部に提出された作品は18件で、その中から一次審査を通過した6件と、設計の部、およびジュニアの部で一次審査を通過した作品とともに、宇宙開発に関わる審査員の方々に発表を行いました。


今年度、本プロジェクトは、厚さ数kmにも及ぶ分厚い氷に覆われ、液体の水や微生物の存在が期待される土星の衛星「エンケラドス」に着目しました。
エンケラドスの環境調査や生物探査を行うためには、探査機を投下するための穴を開ける必要があり、この投入経路を安全で確実に確保することのできる装置を考案しました。
最終審査会では、パワーポイント資料を用いてプレゼンテーションを行い、審査員との質疑応答により審査が行われました。審査の結果、提案したアイデアがエンケラドスの過酷な環境に対して挑戦的なアイデアであることが評価され、天文学会賞を受賞しました。
当日は学会発表のような緊張感の中で発表し、厳しいコメントを受ける場面もありましたが、自分たちが考えたアイデアを専門分野の方へ発表するという貴重な経験を得ることができました。また、多くの審査員や参加者と事前に製作した模型を交えた意見交換や、基調講演を聴講でき、宇宙開発について視野を広げる良い機会となりました。

人工衛星開発プロジェクトは超小型人工衛星(cubesat)の開発?運用を最終目的としており、今回のアイデアの提案やコンテストの参加は超小型人工衛星開発の通過点です。すでに超小型人工衛星開発の計画も始まり、衛星設計コンテストへの継続した参加は開発する超小型人工衛星の評価の場になります。来年度も最終審査会の出場を目標に活動を行います。引き続き、応援のほどよろしくお願いいたします。

大会公式HPのURL:http://www.satcon.jp/

大会公式YouTubeチャンネルのURL:https://www.youtube.com/@SatelliteDesignContest


2019年度 大会結果?活動報告

第15回能代宇宙イベント
大会名 第15回能代宇宙イベント CanSat競技?ランバック部門
日 程 2019年8月14日(水)~18日(日)
場 所 能代宇宙広場〔秋田県〕
結 果 ゴール地点から51m

8月14日(水)から18日(日)にかけて秋田県能代市で開催された第15回能代宇宙イベントのCanSat競技?ランバック部門に今年も参加しました。

昨年は刈り取った草の茎(葦のように太くて硬い)に進路を阻まれ、何度も進路を変えながら約10mの走行でした。この対策として今年度は着地後折りたたんだ車輪を展開して車輪外径を拡大し、車体の地上高を高くする対策をして大会に臨みました。
これまでの機体は、着地後にGPSを利用して自己位置を検出し目的地に向かって移動しますが、走行中何度も停止し位置確認後、方向修正をする必要がありましたが、今年は停止せずに方向を修正できるようにし、時間短縮と停止時に草に引っかかるのを防止するようにしました。


大会期間中は秋田県に台風が最接近する予報となっていましたが朝から晴れており、予定通り15日(木)に競技1日目が開催されました。KITチームは午後からの投下に向けて、事前検査の重量計測、キャリアへの収納チェックも合格し、上空へ上げるドローンに取り付けられたキャリアへ収納して投下を待ちました。
午後になり急に台風の影響で風が強まり、投下時にはかなり機体は流されましたが、パラシュートを小型2個組み合わせとして落下速度を上げたため、フィールド外へ出ることはなく無事着地しました。その後外装を展開し、パラシュートを切り離して自走する設定でしたが外装が展開することは無く、自走することができませんでした。着地地点とゴールまでの距離(51m)がそのまま競技結果となり、残念な結果となりました。
今大会よりキャリアが透明となり、照度センサーの使用がルールで禁止となったため、気圧センサーを使用して地表の気圧を検知し着地を判定するように変更しました。今回、着地が判定できずに次フェーズに進めず外装展開ができなかった原因は、投下1時間前に測定した地表気圧で設定したため、台風接近の影響で投下時には地表気圧が急低下(999?997 hPa)したことが考えられました。

技術交流会では、着地後車輪を展開して車輪外径を拡大し、車体の地上高を上げて走破性をよくする機構を開発したチームは他にはおらず、出席者から注目を集めました。

台風接近による急激な気圧低下までは想定外の出来事でしたが、夢考房41号館屋上でのテストでは目標まで0mを達成できており、大会フィールドでの事前テストでも、昨年問題となった刈り取りで残った草の茎に行く手を阻まれることも無かったため、今回は悔やまれる結果となりました。

大会で発生した問題点を洗い出すとともに改善策を検討し、想定外のことも考慮した試走を繰り返して改善することで、次大会ではぜひ、ゴールまで0m達成を目指します。


2018年度 大会結果?活動報告

第14回能代宇宙イベント
大会名 第14回能代宇宙イベント CanSat競技?ランバック部門
日 程 2018年8月15日(水)~19日(土)
場 所 能代宇宙広場〔秋田県〕
結 果 ゴール地点から46.87m

8月15日(水)~19日(日)に秋田県能代市で開催された「第14回能代宇宙イベント」の「CanSat(カンサット)競技?ランバック部門」に昨年に引き続き参加しました。ランバック部門は、CanSat(超小型模擬人工衛星)を、上空約50~100mの気球から投下し、パラシュートを展開させて着陸した後、自律制御で移動させゴールまでどれだけ近づいたかを競います。
昨年の機体はGPSの位置情報でゴールまで5m以内に入れば、カメラによる画像認識処理を行い、ゴール地点に到達するようなっていましたが、大会当日の強風に流されフィールド外に着陸してしまい記録を残すことができませんでした。
今回は昨年の結果を踏まえ、風に流されにくいパラシュートを煮詰め、風速によって①大型1個のパラシュート、②小型3個組み合わせのパラシュート、③紐の長さを変え、落下速度を変える、大会当日を状況によって使い分けるように準備して大会に臨みました。


豪雨のため競技延期となっていましたが18日(土)に競技が開始されました。機体の事前検査を終了し上空へ上げるキャリアへ収納して投下準備をして待機していたところ、隣のフィールドの別チームの機体を先に投下することとなりました。この待ち時間が災いし、キャリアの中での待機中に設定してあった次のフェーズに移行してしまい、機体からパラシュートを切り離してしまったため、1回目の投下は断念となりました。
2回目の投下は、投下?落下?パラシュート展開?フィールド内への着地?パラシュート切り離し?パラシュートを回避しての走行開始?目標に向けての走行と順調に進みました。上空の風に流されながらも、目標より50m以上離れた地点に着地し走行を開始しました。フィールド内の刈った草の茎(葦のように太くて硬い)が影響しながらも、何度も進路を変え約10m走行はしましたが走行不能となりました。その結果ゴール地点までの距離は46.87mでした。本学41号館屋上でのテストでは0mを達成できていたことも含め残念な結果でした。
今回は刈取りで残った草の茎に行く手を阻まれ、0mを達成したチームはなく、1位は名古屋大学の12.10m、2位は日本文理大学の16.48m、3位は会津大学の28.16mという結果でした。

今回の大会で発生した問題点を洗い出すとともに改善策を検討し、試走を繰り返して改善することで、次大会では、ゴール地点まで0mの達成を目指します。