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【高大連携レポート】
愛知県立木曽川高校 普通科2年(理系コース)「VR体験講座」

2026/1/7 NEW

令和7(2025)年12月3日(水)に、愛知県立木曽川高校普通科2年次(理系コース)の生徒47名を対象に、金沢工業大学情報理威廉希尔中文网站ロボティクス学科の鈴木亮一教授による「ニーズに応えるモノづくりとイノベーション」の講義とVR機器の実操作体験が行われました。

(1)デジタルやAIを活用した福祉?健康?産業の課題解決の挑戦(鈴木教授)

鈴木教授は、「困っている人を助けたい、自分たちの創ったロボットで人々を笑顔にしたい」という思いを持つ学生たちと共に活動しており、研究を進めるにあたっては、真に必要とされるニーズに応えるため「現場の声に耳を傾ける」ことを重視しています。また、ロボティクス学科では、ハードウェアとソフトウェアの両方を幅広く学ぶことができ、デジタルとAIで未来社会の実現を目指し、実社会での活動(社会実装)を活かした人中心のモノ?コトづくり活動からチームで新しい価値の創造を目指しています。

デジタルとAIを活用して、社会のどのようなニーズに応えようとしているか、鈴木研究室で主に取り組んでいる活動について紹介しました。

①福祉?健康?介護分野への応用

? VR?ARを活用した健康増進トレーニング機器の開発や、認知症の人たちを笑顔にする見守りロボットの開発と実用化を進行中。特に高齢者を見守るロボットは、介護施設の人手不足(朝と深夜)を支援し、認知症のある高齢者と介護職員を笑顔にすることを目的としている。

?日本初のVRチェアスキーシミュレーターは、機械工学、ロボティクス、威廉希尔中文网站情報学科の異分野融合により開発され、健常者と障がい者のバリアーをなくすこと、および障がい者スポーツの普及に貢献することを目指し活動をしている。2020年には、福祉機器コンテストで最優秀賞を受賞した。

?パーキンソン病患者の「すくみ足」を解消するための訓練機器の開発では、ゲーム(もぐらたたきなど)を付加することで、より楽しくトレーニングし、効果の増進が見られている。

②産業?社会インフラへの応用

?遠隔農業支援ロボットとして、いちご摘果システムの開発を進めている。これにより遠隔操作技術を活用することで、労働者の負担減や熟練技術者のノウハウの共有、作業の自動化?効率化など働く人の現場の課題解決を目指している。

?デジタルツイン技術の社会応用として、金沢福祉用具情報プラザ(金沢市本町)において施設を3次元データ化し、時間と場所の制約なく見学できる情報発信(2023年7月開始)を実現した。

?調理作業を支援する機器やセメント系3Dプリンタの開発なども行っている。

最後に、鈴木教授は、この模擬講義を通して、受講者に「社会と技術は常に変わります。20年後に活躍する自分を想像して学びの分野を決めることが重要です」と伝えました。

(2)VR機器の体験(チャレンジラボ)

当日、金沢工業大学Challenge Labで所有しているVRヘッドセット(VIVE Focus3、Meta Quest3)を持参し、金沢工業大学の学生が制作したVRコンテンツやキャンパス内施設の3Dビューを通して、生徒たちには仮想空間の没入感を体験してもらいました。初めてVRを体験する生徒もいましたが、非常に楽しんでいる様子が伺えました。体を動かすVR体験は、ゲーム性とスコアを競い合う楽しさがあり、友達同士での体験に向いています。また、Matterportコンテンツなどは簡単に作成できることや、大学生がVRゲームを作ったことを説明すると、生徒たちのVRへの興味関心や制作意欲が高まっているようでした。

●VRボクシング(VIVE focus3 2台)

左パンチ、右パンチ、ダッキング(避ける動作)を取り入れたボクシングエクササイズゲーム。VR上で前方から流れてくる色付きのミットに合わせて、赤は右パンチ、青は左パンチ、黄はダッキングを行い、タイミングよく動くことでスコアが得られる。楽しく遊びながら、認知機能と運動機能の両方を刺激する。

●居合切りゲーム(VIVE focus3 1台)

VR上で前方から順番に流れてくる果物や野菜をタイミングよく刀で切るゲーム。それぞれ切る方向が表示されており、上から下、左から右など、指示に従って切るとスコアが得られる。時々流れてくる爆弾は切ってはいけない。瞬時に、切る/切らない/方向を判断して高得点を目指す。こちらも楽しく遊びながら、認知機能と運動機能の両方を刺激する。

●VR野球ゲーム(VIVE focus3 1台)

VR上で遊ぶ野球盤。ピッチャーから投げられたボールを打者視点でタイミングよく打つゲーム。VRで作られた大迫力の球場で打席に立つ臨場感が味わえる。打ったボールの止まった位置やエリアで点数が得られ、ホームランを打つと花火が打ち上げられるなどの演出もある。野球のスイング動作を繰り返しながら運動機能を刺激する。

●Matterport 3D View(PC2台、Meta Quest3 2台)

Matterportの3Dカメラで撮影した3DビューがPCおよびMeta Quest3で閲覧できる。Googleストリートビューのような3Dビューと動画、画像、文章などの補足説明が任意の場所に入れることができる。コンテンツは、金沢工業大学の学内(Challenge Lab、8号館、21号館)やクラスター研究室が地域連携の一環として撮影した金沢福祉用具情報プラザを紹介。

まとめ

アンケート結果からも今回の講座に対する満足度は高く、85%以上の生徒が「DXに対する興味関心が高まった」と答えています。「デジタル製品がどのようにできているのかが気になった」「簡単なプログラミングができるように動画などで学習してみたい」といった声のほか、学内施設の3Dビューを見た生徒からは「学校の体験に行きたいと思った」など、進学意欲の高まりを示す感想もありました。

今回の体験をきっかけに、デジタル技術やDXの可能性を実感できたと考えられます。今後は、自ら探究し、社会課題の解決に向けた実装力を身につけ、未来社会を担う人材として成長していく姿を、高大連携活動を通して支援していきます。

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